当院集中治療科は、ICUおよびHCUにおける重症患者の全身管理を担い、各診療科と緊密に連携しながら高度で質の高い集中治療を提供しております。ICU/HCUは開放型体制を採用しており、各科主治医の専門的治療を尊重しつつ、当科が全身管理および集学的治療を担うことで、診療の安全性と治療成績の向上に寄与しています。
また、周術期管理においても主科と連携し、主に術後管理を中心とした全身管理を担うことで、急変の回避および周術期合併症の予防、早期回復に努めています。
脳神経外科、循環器内科、心臓血管外科など高度な専門性を要する分野においても、主科がその専門性を最大限に発揮できるよう、全身管理の側面から支援する体制を整えています。
1集中治療管理
ICU/HCUは各診療科が主治医となる開放型病棟であり、術後患者および重症患者を受け入れています。当科は主科と連携し、全身管理の立場から診療支援を行っています。
既往の多い患者や高齢患者、侵襲の高い手術後の患者についてもICU/HCUで受け入れ、周術期の全身管理を担うことで、外科医が安心して手術に専念できる体制を整えています。
院内で重症患者が発生した場合には、速やかにICU/HCUへ転床し、集学的治療を開始できる体制を整えています。
担当医を交えたカンファレンスを実施し、全入室患者の診療方針を共有することで、途切れのない一貫した治療の提供に努めています。
集中治療科のみでは対応が困難な病態に対しては、速やかに各専門診療科へコンサルトを行い、病院全体で連携しながら診療にあたることで、重症患者の救命に取り組んでいます。
感染症診療においては感染症科と連携し、適切な抗菌薬使用のみならず、感染源の特定とその制御を重視した治療を実践しています。
高齢化の進展に伴い、重症高齢患者の診療機会が増加しています。当科では医学的問題に加え、介護・福祉・倫理的側面も含めた多面的なアプローチを行い、全人的な医療の提供に努めています。
2院内迅速対応システム(RRS)
院内迅速対応システム (Rapid Response System:RRS) は、入院患者さんの急変を早期に察知し、重症化を防ぐための院内体制です。
当院では看護師と集中治療科医師が連携し、RRS発動時には当科医師が現場に赴き、迅速な評価と初期対応を行います。必要に応じて集中治療室へ速やかに収容し、早期から集学的治療を開始します。
当科はRRSの中核として、院内全体の急変対応体制を担っています。
3医療標準化と教育
当科では質の高い急性期医療の提供を目的として、医療標準化教育に取り組んでいます。
ICLS、JPTECなどのコースを院内で開催し、医師・看護師・コメディカルを対象に実践的トレーニングを行っています。さらに、PEMEC、PACC、ICLS指導者養成ワークショップなどを主催するとともに、MCLS、JATECについては開催協力を行い、地域および全国レベルでの教育活動に参画しています。
加えて、医療職に限らず事務職員等の一般職を対象としたBLS講習会も実施し、院内全体で救命に取り組む体制づくりを進めています。
これらの取り組みを通じて、標準的知識と技能の普及およびチーム医療の質の向上を図っています。
4災害医療
当院は災害拠点病院として、DMAT(災害派遣医療チーム)を有し、大規模災害時には現地での救護活動に従事しています。
平時からBCPの策定、院内マニュアル整備、災害訓練の実施などに取り組み、院内外の災害対応力の向上に努めています。また、行政主導の訓練にも参加し、地域防災への貢献を図っています。
5研修医の皆様へ
当院では研修医2年次に1か月間、集中治療室での研修を行っています。上級医の指導のもと、安全に配慮した環境で診療に参加することが可能です。
集中治療室でラウンドを行う研修医には、ICU/HCUに入室している全患者の病態把握が常に求められます。また、日々の診療においては、指導医から研修医としての治療方針について問われる機会が多く、主体的な思考と判断が必要とされます。厳しい環境ではありますが、その分多くの学びがあり、臨床能力の成長を実感できる研修となっています。
研修では、診察・診療録記載・ディスカッションを通じて臨床能力の向上を図るとともに、研修期間中にテーマを設定し、指導医のもとで発表を行います。さらに、放射線科と連携した画像カンファレンスを実施し、読影能力の向上にも取り組んでいます。
また、集中治療室では動脈圧ライン挿入、気管挿管、人工呼吸器管理、中心静脈カテーテルおよび透析用カテーテル挿入、胸水・腹水穿刺、腰椎穿刺など、多岐にわたる手技を経験することが可能です。これらの手技習得にあたっては、事前の十分な予習と理解が求められます。
働き方改革を踏まえ、適切な勤務環境の整備にも配慮しています。
高齢化の進展に伴い、複数の基礎疾患を有する重症患者は今後さらに増加することが予想されます。
当科はこれらの複雑な病態に対応できる集中治療体制の充実を図り、質の高い全身管理を提供することで、各診療科が専門性を発揮できる環境の整備に努めてまいります。
地域医療を支える存在として、信頼される集中治療の提供を目指し、診療および教育の両面から取り組みを継続してまいります。
関東労災病院 集中治療科ではスタッフ医師の募集を行っております。
集中治療領域における診療を通じて経験を積むことができ、各専門診療科との連携のもとで診療体制が構築されています。エビデンスに基づいた標準的な医療の提供および医療安全の向上に継続的に取り組んでいます。
詳細は採用情報のページをご参照ください。
早野 大輔
はやの だいすけ
| 専門分野 | 救急・集中治療、災害医学、放射線医学 |
|---|---|
| 資格 | 日本救急医学会 指導医・救急科専門医 日本蘇生学会 指導医 日本高気圧環境・潜水医学会 高気圧医学専門医 日本呼吸療法医学会 専門医 日本中毒学会 クリニカル・トキシコロジスト 社会医学系専門医協会 指導医 日本臨床救急医学会 評議員 日本救急医学会関東地方会 幹事 日本腹部救急医学会 教育医・認定医 日本救急医学会認定 ICLS インストラクター・ディレクター 日本救急医学会認定 ICLS 指導者養成ワークショップ・ ディレクター JATEC インストラクター JPTEC インストラクター 世話人 ISLS ファシリテーター MCLS インストラクター 世話人 母体救命 J-CIMELS ベーシックコースインストラクター PEMECマスターインストラクター 日本 DMAT 隊員・統括 DMAT 認定者 ICD (インフェクション コントロールドクター) 臨床研修指導医 緩和ケア研修 修了 第二級陸上特殊無線技士・ 第四級アマチュア無線技士 |
| 卒業年 | 1998年 |
大塚 智久
おおつか ともひさ
| 専門分野 | 麻酔、集中治療 |
|---|---|
| 資格 | 日本麻酔学会 専門医・指導医 日本集中治療学会 専門医 麻酔科標榜医 臨床研修指導医 緩和ケア研修 修了 ACLSコース修了 |
| 卒業年 | 2008年 |
横山 健一
よこやま けんいち
| 専門分野 | 集中治療、内科 |
|---|---|
| 資格 | 緩和ケア研修 修了 ICLSコース 修了 ACLSコース 修了 |
| 卒業年 | 2020年 |
内科系
外科系
その他
交通アクセス
最寄駅
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〒211-8510 神奈川県川崎市中原区木月住吉町1-1
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