理念
地域のために、働く人のために、急性期医療、
高度医療を提供する病院として最善を尽くします
基本方針
01 地域の急性期医療に貢献します
- 患者さんが身近な地域で適切な急性期医療を受けられるようにします
- 地域がん診療連携拠点病院として標準的ながん診療を提供します
- 患者さんと共に地域の一員として、患者さんの権利を尊重した医療を提供します
- 地域の医療施設と連携して、地域全体に必要な急性期医療を担います
- 勤労者医療、治療と仕事の両立支援を推進します
02 職員のウェルビーイングを重視して病院組織を運営します
- 医療安全を重視した良質な医療サービスを提供します
- 職場に誇りを持ち、職員の職能を互いに尊重し、ハラスメントのない環境を作ります
- 経営の安定化を図り職員が職務に専念できるよう職場環境の改善に努めます
- 職員の技術的、精神的、人間的成長を支援し、豊かな人間性と倫理観を兼ね備えた次世代を担う医療人を育成します
患者さんの権利等
良い医療は、患者さんと医療従事者の相互協力によって達成されることから、以下の点について十分ご理解いただくようお願いします。
患者さんの権利
- 人としての尊厳および一人ひとりの人格や価値観を尊重した良質で安全な医療を公平に受ける権利があります。
- 診断・治療・予後について、十分に理解できる言葉で納得できるまで説明を受ける権利があります。
- 十分な説明を受けた後、治療方法などについて自らの意思で選択する権利があります。また、他院を含め他の医師の意見(セカンドオピニオン)を求める権利があります。
- 患者さんの個人情報やプライバシーが保護される権利があります。
- 自分の診療に関する記録の開示を求め、情報を得る権利があります。
患者さんへのお願い
- 自分の病気に関する情報をできるだけ正確に医療従事者に伝えるようにお願いします。
- 医師から十分な情報提供を受け、自ら診療に参加し、病院に協力するようにお願いします。
- 全ての患者さんが良質で安全な医療を等しく受けられるように、医療に関する法規や病院の規則をお守りいただくようお願いします。診察や看護の妨げになることや、ハラスメント、他の患者さんへの迷惑行為、は固くお断りします。
- 医療には不確実性があり、最善の医療行為を尽くしても期待された結果が得られない場合もあるとご理解ください。
- 当院が急性期病院としての役割を果たすため、病室の移動や転院を求められたら応じて頂くようお願いします。
- 次世代を担う医療人(医学生、看護学生、研修生など)の育成に可能な範囲でご協力下さい。
こどもの権利
関東労災病院では、地域の小児医療を担う病院として、こどもの権利条約を守り、未来あるこどもたちのすこやかな成長発達を支援するため、次の権利を尊重します。
- ひとりの人として、大切にされる権利があります。
(基本的人権)
- 入院中、親や親の代わりになる人とできる限り一緒に過ごす権利があります。
(養育者から守られる権利)
- 安心できる環境のもと、おもいやりのある最良の医療を受ける権利があります。
(最善の医療を受ける権利)
- こどもとその家族は、医療行為を受けるにあたり年齢や理解度に応じた十分な説明と情報提供を受ける権利があります。
(知る権利)
- こどもとその家族は、医療について自由に意見し自ら医療を選択あるいは拒否する権利があります。
(意思表明の権利)
- いかなる時もプライバシーが守られ、個人情報を保護される権利があります。
(個人情報保護を受ける権利)
病院案内
病院概要
| 名称 |
独立行政法人 労働者健康安全機構 関東労災病院 |
| 院長 |
根本 繁 |
| 所在地 |
神奈川県川崎市中原区木月住吉町1-1 |
| 病床数 |
610床 (集中治療室ICU/HCU/SCU及び院内CCU含む。) |
診療科目
33診療科
内科、腎臓内科、糖尿病・内分泌内科、血液内科、腫瘍内科、精神科、神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、小児科、外科、消化器外科、整形外科、(スポーツ整形外科)、(脊椎外科)、(手の外科)、形成外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科、皮膚科、泌尿器科、乳腺外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科、リハビリテーション科、放射線診断科、放射線治療科、麻酔科、臨床検査科、病理診断科、歯科口腔外科、救急科、(救急集中治療科)
※( ) 内は院内標榜
所在地
- 〒211-8510
神奈川県川崎市中原区木月住吉町1-1
- 東急東横線 元住吉駅
下車徒歩7分(特急・急行は停車しないのでご注意ください)
- 東急東横線 武蔵小杉駅
下車12分(特急・急行停車)
- 交通アクセスの詳細は、「交通アクセス」ページをご覧ください。
当院の指定・認定
法令による医療機関の指定
- 健康保険法による保健医療機関
- 国民健康保険法による療養取扱期間
- 生活保護法指定医療機関
- 感染症法に基づく結核指定医療機関
- 労働者災害補償保険法指定医療機関
- 地方公務員災害補償法指定医療機関
- 原爆医療法指定医療機関
- 母子保健法指定医療機関
- 児童福祉法指定医療機関
- 精神保健法指定医療機関
- 身体障害者福祉法指定医療機関
- 障害者自立支援指定医療機関
指定・認定施設
- 臨床研修指定病院
- 歯科医師臨床研修指定施設
- 日本専門医機構 専門医制度専門研修プログラム
- 覚せい剤施用機関指定
- 日本医療機能評価機構認定病院
- 地域がん診療連携拠点病院
- 日本がん治療認定医機構 認定研修施設
- 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師研修事業暫定研修施設
- 地域医療支援病院
- 災害医療拠点病院
- 臓器移植提供施設
- 救急救命士教育施設医療機関
- 神奈川DMAT指定病院
- 卒後臨床研修評価機構 認定病院
- エイズ治療拠点病院
- DPC特定病院群 (旧Ⅱ群) 認定
学会の認定施設
- 日本内科学会 認定教育施設
- 日本糖尿病学会 認定教育施設
- 日本血液学会 認定研修施設
- 日本輸血・細胞治療学会 認定輸血検査技師制度指定施設
- 日本輸血・細胞治療学会 輸血機能評価認定施設
- 日本腎臓学会 認定教育施設
- 日本透析医学会 認定施設
- 日本臨床腫瘍学会 認定研修施設
- 日本呼吸器学会 認定施設
- 日本呼吸器内視鏡学会 認定施設
- 日本呼吸療法医学会 呼吸療法専門医研修施設
- 日本感染症学会 研修施設
- 日本神経学会 認定専門医教育施設
- 日本肝臓学会 認定施設
- 日本消化器病学会 認定指導施設
- 日本超音波医学会 認定専門医研修施設
- 日本消化器内視鏡学会 認定指導施設・JED Project参加施設
- 日本循環器学会 専門医研修施設
- 日本不整脈心電学会 専門医研修施設
- 日本心血管インターベンション治療学会 認定研修施設
- 日本ステントグラフト実施基準管理委員会 胸部大動脈瘤実施施設
- 日本ステントグラフト実施基準管理委員会 腹部大動脈瘤実施施設
- 浅大腿動脈ステントグラフト実施基準管理委員会 浅大腿動脈ステントグラフト実施施設
- 3学会構成 心臓血管外科専門医認定機構 関連施設
- 下肢静脈瘤に対する血管内治療実施基準による実施施設
- 日本心臓血管麻酔学会 心臓血管麻酔専門医認定施設
- National Clinical Database NCD施設会員
- 日本乳癌学会 認定施設
- 日本消化器外科学会 専門医制度指定修練施設
- 日本外科学会 外科専門医修練指定施設
- 日本大腸肛門病学会 認定施設
- 日本整形外科学会 専門医研修施設
- 日本脊椎脊髄病学会 認定脊椎脊髄外科専門医施設
- 日本手外科学会 研修施設(基幹)
- 日本脳神経外科学会 専門研修プログラム 連携施設
- 日本脳神経血管内治療学会 研修施設
- 日本脳卒中学会 研修教育施設
- 日本脳卒中学会 一時脳卒中センター(PSC)
- 日本形成外科学会 認定施設
- 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 エキスパンダー実施施設
- 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会 インプラント実施施設
- 日本皮膚科学会 乾癬分子標的薬使用承認施設
- 日本産科婦人科学会 専門医研修認定施設 (連携施設)
- 日本産婦人科腫瘍学会 専門医制度指定修練施設
- 日本女性医学学会 認定研修施設
- 神奈川県医師会 母体保護法指定医研修機関
- 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医教育施設
- 日本耳鼻咽喉科学会 専門研修プログラム連携施設
- 日本眼科学会 研修施設 (一般研修施設)
- 日本歯科専門医機構 認定研修施設
- 日本口腔腫瘍学会 指定研修施設
- 日本医学放射線学会 放射線科専門医総合修練機関
- 日本放射線腫瘍学会 JASTRO認定施設
- 日本救急医学会 救急科専門医指定施設
- 日本腹部救急医学会 腹部救急認定医 教育医認定施設
- 日本リハビリテーション医学会 研修施設
- 日本麻酔科学会 認定施設
- 日本病理学会 認定施設
- 日本臨床細胞学会 認定施設
- 日本臨床栄養代謝学会 NST認定稼働施設
当院の施設基準について
沿革
昭和28年、神奈川県及び川崎市は、京浜重化学工業地帯における労働災害による被災労働者対策と地域医療の充実を図るため労災病院の誘致運動を行い、これを受けて労働省(当時)は昭和29年、関東地区のセンター病院として関東労災病院を設置することとした。
病院設置に当たっては、神奈川県、川崎市はもとより、土地所有者であった東京急行電鉄株式会社、その他関係者の物心両面に亘る理解と協力が現在地選定の大きな力となった。
| 年月日 |
記 事 |
備 考 |
| S31.11.01 |
関東労災病院設立事務所設置 |
(財)労災協会 |
| S32.04.26 |
内科・外科・整形外科・放射線科の開設承認 |
厚生省 |
| S32.04.26 |
病床100床の使用承認 |
厚生省 |
| S32.06.10 |
開院、診療開始 |
|
| S32.07.01 |
労働福祉事業団設立に伴い運営移管 |
|
| S32.11.14 |
病床200床の使用承認 |
厚生省 |
| S33.01.01 |
基準看護実施承認 |
神奈川県知事 |
| S33.05.29 |
神経科・皮膚科・泌尿器科・眼科・耳鼻咽喉科・歯科の開設承認 |
厚生省 |
| S33.10.01 |
社会保険診療報酬点数表甲表による基準看護、基準給食、基準寝具承認 |
神奈川県知事 |
| S34.01.28 |
病床501床の使用承認 |
厚生省 |
| S36.05.10 |
関東労災病院高等看護学院竣工 |
|
| S36.09.25 |
産婦人科開設承認 |
厚生省 |
| S36.10.18 |
高等看護学院指定承認 |
厚生省 |
| S36.12.04 |
総合病院の名称承認 |
厚生省 |
| S37.07.16 |
臨床検査科開設承認 |
労働福祉事業団 |
| S38.04.01 |
脳神経外科・麻酔科承認 |
厚生省 |
| S38.05.30 |
病床511床の使用承認 |
厚生省 |
| S43.02.01 |
理学診療科開設承認 |
厚生省 |
| S43.05.06 |
病床561床の使用承認 |
厚生省 |
| S43.09.01 |
神経内科開設承認 |
事業団 (S49.6.30廃止) |
| S43.12.16 |
小児科開設承認 |
厚生省 |
| S44.07.01 |
形成外科開設承認 |
労働福祉事業団 |
| S47.05.30 |
病床606床の使用承認 |
厚生省 |
| S49.02.01 |
整形外科機能訓練基準の承認 |
神奈川県知事 |
| S57.04.20 |
病床660床の使用承認 |
厚生省 |
| S59.03.30 |
医師法第16条の2第1項の規定に基づく臨床研修病院の指定 |
厚生省 |
| S61.04.01 |
健康管理センター開所 |
|
| H02.05.01 |
精神科開設承認 |
厚生省 |
| H04.04.01 |
総合リハビリテーション施設の承認 |
神奈川県知事 |
| H09.04 |
増改築工事着工 |
|
| H10.03.20 |
神奈川県災害医療拠点病院指定 |
|
| H10.05.18 |
神奈川県救急告示病院指定 |
|
| H11.12 |
臨床訓練(外国医師)指定病院 |
|
| H14.10 |
日本医療機能評価機構認定 |
一般病院種別B |
| H15.10 |
新医師臨床研修施設指定(単独・管理) |
|
| H16.03.31 |
関東労災看護専門学校廃止 |
|
| H16.04 |
労働福祉事業団から独立行政法人労働者健康福祉機構となる |
|
| H16.12 |
新棟本館工事竣工 |
|
| H17.01 |
病床610床承認 |
|
| H17.02.01 |
ICU8床稼働 |
|
| H18.06.01 |
DPC開始 |
|
| H18.09 |
地域医療支援病院取得 |
|
| H18.09.27 |
地域医療支援病院承認 |
川崎市長 |
| H19.05 |
外来棟移転 |
HCU承認8床 (ICU 2床減・一般病床6床減) |
| H19.06.01 |
HCU8床稼働 ICU2床減、6床へ |
|
| H19.12.01 |
CCU4床稼働 |
|
| H20.01.28 |
日本医療機能評価機構Ver5 認定 |
|
| H20.03.18 |
外構工事終了 |
|
| H20.11.07 ~ 11.08 |
第56回 日本職業・災害医学会学術大会 |
|
| H22.11 |
電子カルテシステム稼動 |
|
| H23.04.01 |
神奈川県がん診療連携指定病院 |
神奈川県知事 |
| H24.10.21 |
日本医療機能評価機構Ver6 認定 |
|
| H24.12.09 |
第1回 病院見学祭 |
|
| H25.03 |
神奈川DMAT指定病院 |
|
| H28.04.01 |
独立行政法人労働者健康福祉機構から、独立行政法人労働者健康安全機構となる |
|
| H28.04.01 |
地域がん診療連携拠点病院 |
厚労省 |
| H29.03.03 |
日本医療機能評価機構3rdG:Ver.1.1 交付 |
|
| H29.04.01 |
SCU3床稼動 |
|
| H31.04 |
CCU病床廃止 |
|
| R04.04.01 |
DPC特定病院群 (旧Ⅱ群) 認定 |
厚労省 |
| R05.05.12 |
日本医療機能評価機構3rdG:Ver.2.0 交付 |
|
| R06.01.01 |
SCU1床増、4床へ |
|
病院指標
臨床指標(クリニカルインディケーター)について
臨床評価指標とは、医療の質を具体的な数値として示し、定量的かつ経年的に評価するための指標のことをいいます。 当機構の前身である労働者健康福祉機構では、平成25年度に厚生労働省の「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加し、集積していた臨床評価指標のうち20項目を公開するとともに、その後も更なる医療の質の向上を目指して臨床評価指標による継続的な評価を行っています。
労働者健康安全機構 臨床評価指標
労働者健康安全機構WEBサイト
外科系専門医制度と連携したデータベース事業について
NCDとは、多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するために設立された一般社団法人です。
本事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すことを目的としています。情報収集の対象は、日常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその方法等です。これらの情報を収集することで、患者さんにより適切な医療を提供するための専門医の適正配置を検討することができ、また当院が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。
本事業への参加は患者さんの自由な意思により拒否することが可能です。登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ありません。また、本事業に関わる個人情報については厳重に管理いたします。
何卒、趣旨をご理解いただき、ご協力を賜りますようお願いいたします。
関東労災病院

医療倫理委員会
研究倫理委員会
審査結果について
研究情報の公開について(オプトアウト)
通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。 臨床研究のうち、患者さんへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究等については、国が定めた指針に基づき 「対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」が、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされております。このような手法を『オプトアウト』と言います。 オプトアウトを用いた臨床研究は以下のとおりです。なお、研究への協力を希望されない場合は、以下文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。
※2018年度以前の研究は、各診療科に掲載しております。
2025年度
2024年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
治験審査委員会
治験審査委員 委員名簿
令和7年度 治験審査委員 委員名簿
(PDF)
治験審査委員会標準業務手順書
治験審査委員会標準業務手順書
(PDF)
治験審査委員会標準業務手順書 補遺:新型コロナウイルス感染症の影響下での治験審査委員会の特例措置
(PDF)
開催案内
令和7年度開催予定日一覧
(PDF)
会議の記録の概要
令和7年度
(PDF)
令和6年度
(PDF)
令和5年度
(PDF)
令和4年度
(PDF)
令和3年度
(PDF)
令和2年度
(PDF)
※平成31年度/令和元年度以前の概要については、お問い合わせ下さい。
患者さんへ
新しいお薬ができるまで
治験とは・・・
新しい薬が開発されて多くの患者さんに安心して使用して頂くためには、薬としての有効性(効果)と安全性(副作用)を十分に調べる必要があります。
まず色々な動物を使い、有効性と安全性を調べます。薬として期待される物質が得られると、次に健康な方や患者さんに使用して頂いて、病気の治療に役立つかどうか調べます。健康な方や患者さんに対して薬の効果や副作用を調べる試験のことを「臨床試験」といい、その中で、国(厚生労働省)から医薬品として承認を得るために行う臨床試験を「治験」といいます。また、治験で使用する薬を「治験薬」といいます。医薬品は、このような研究的な側面をもつ治験が行われ生まれます。
治験で得られた結果は厚生労働省で厳正な審査を経て、承認されたものだけが医薬品として世に送り出されます。現在、広く治療に使われている薬は、健康な方や患者さんのご協力のもとに生み出されました。新しい薬が治療に使えるようになると、同じ病気で 苦しんでいる多くの方々を救うのに役立つことになります。
新しいお薬の候補選び(基礎研究: 2~3年)
将来、くすりとなる可能性のある成分を発見したり、化学的に創り出すための研究です。
動物等を用いた試験(非臨床試験: 3~5年)
ネズミ、ウサギ、イヌなどの動物を使って、くすりの候補の有効性と安全性を詳しく調べます。
ヒトを対象とした試験(臨床試験/治験: 3~7年)
当院で実施している治験は、第Ⅱ相・第Ⅲ相試験になります。
第Ⅰ相試験
少数の健康な成人(男性)にご協力頂いて治験薬を使用して頂き、治験薬の安全性と吸収・代謝・排泄(体内でどのように働くか)などを調べます。
第Ⅱ相試験
少数の患者さんにご協力頂いて治験薬を使用して頂き、治験薬の有効性と安全性、投与方法や使用量(最も適した使い方)を調べます。
第Ⅲ相試験
多数の患者さんにご協力頂いて治験薬を使用して頂き、治験薬の有効性と安全性について今までに使用されている薬などと比較して確認します。
厚生労働省の審査・承認(2~3年)
厚生労働省で審査を受け医薬品として承認されると、製造・販売が認められ一般に広く使用されるようになります。
製造販売後調査・製造販売後臨床試験
市販された後も、実際の診療の場において多くの患者さんに使われた情報が集められ、有効性と安全性を確認して薬の改良が行われます。
治験参加について
担当医師から患者さんへ、治験の内容を文章にてご説明いたします。
治験コーディネーターが補助説明を行う場合もあります。治験に参加されるかどうかは、その場ですぐに決めずに、ご家族の方と相談されてからでも構いません。内容を十分に理解して頂いてから、治験に参加されるかどうかを判断して下さい。
また、治験の参加をお断りになっても、治療上の不利益を受けることはありません。治験への参加を決められた場合は、同意書にご署名をお願いいたします。(この同意は、治験が始まった後でも、取り消すことができます。)
治験審査委員会
当院に設置された委員会で、治験が倫理的・科学的に妥当であるか、治験の計画・実施状況を定期的に審査します。治験に参加される患者さんの人権と安全性を守るため、医薬専門家の他に医療を専門にしない者、病院と利害関係がない者を加えて構成しています。
治験コーディネーター
患者さんの来院予定日の調整、副作用の確認、治験に対する質問や不安などの相談窓口となり、患者さんが安心して治験を受けられるようにお手伝いします。
当院では、5名の薬剤師が対応いたします。
当院における治験の実施状況および実績(過去10年程度)
| 診療科 |
治験内容 |
症例数 |
進捗 |
| 循環器内科 |
冠動脈血行再建術(医療機器) |
20 |
終了 |
| 冠動脈病変(医療機器) |
24 |
実施中 |
| 小口径冠動脈病変(医療機器) |
13 |
実施中 |
| 虚血性心疾患(医療機器) |
10 |
終了 |
| 虚血性心疾患(薬剤溶出型冠動脈ステント) |
16 |
終了 |
| 虚血性心疾患(ステント) |
17 |
終了 |
| 虚血性心疾患(冠動脈ステント) |
15 |
終了 |
| 虚血性心疾患(薬剤溶出型冠動脈ステント) |
5 |
終了 |
| 慢性心不全(内服) |
2 |
終了 |
| 冠動脈血行再建術(薬剤溶出型ステント) |
12 |
終了 |
| 心不全HFrEF(内服) |
3 |
終了 |
| 冠動脈狭窄(医療機器) |
6 |
終了 |
| 経皮的冠動脈血行再建術後(薬剤コーティング冠動脈バルーン) |
14 |
終了 |
| 冠動脈石灰化病変(医療機器) |
7 |
終了 |
| 心臓発作(注射)治験ボランティア募集中 |
10 |
実施中 |
| 血液内科 |
好酸球増多症候群(注射薬) |
0 |
終了 |
| 骨髄異形成症候群(注射) |
1 |
終了 |
| 多発性骨髄腫(注射) 治験ボランティア募集中 |
1 |
実施中 |
| 整形外科 |
大腿骨近位部二次骨折予防(医療機器) 治験ボランティア募集中 |
6 |
実施中 |
| 4抗原黄色ブドウ球菌ワクチン |
39 |
終了 |
| 変形性関節症(注射) |
2 |
終了 |
| 腱・靭帯付着部症(注射) |
9 |
終了 |
| 皮膚科 |
慢性局面型乾癬(注射薬) |
5 |
終了 |
| 慢性局面型乾癬・長期(注射薬) |
5 |
終了 |
| 乾癬(注射薬) |
5 |
終了 |
| 乾癬・長期(注射薬) |
5 |
終了 |
| 局面型乾癬(注射薬) |
5 |
終了 |
| 局面型乾癬・長期(注射薬) |
4 |
終了 |
| 膿疱性乾癬(注射薬) |
1 |
終了 |
| 尋常性乾癬(内服) |
1 |
実施中 |
| 泌尿器科 |
ワクチン |
13 |
終了 |
| 間質性膀胱炎(内服薬) 治験ボランティア募集中 |
1 |
実施中 |
| 腎臓内科 |
慢性腎臓病(内服薬) |
1 |
終了 |
| 腎臓性貧血患者(注射) |
1 |
終了 |
| 腎臓性貧血患者(注射) |
0 |
終了 |
| 慢性腎臓病(内服) |
2 |
終了 |
| 糖尿病内分泌内科 |
活動性先端巨大症又は下垂体性巨人症患者(注射) |
2 |
終了 |
| 2型糖尿病(注射) |
2 |
終了 |
| 総合内科 |
COVID-19(内服) |
3 |
終了 |
| 麻酔科 |
帯状疱疹後神経痛(内服) |
2 |
終了 |
| 呼吸器内科 |
院内肺炎又は人工呼吸器関連肺炎(注射) |
0 |
終了 |
製薬企業の方へ
治験業務手順書等
臨床試験実施要項
(PDF)
治験実施標準業務手順書
(PDF)
治験薬管理標準業務手順書
(PDF)
モニタリング監査標準業務手順書
(PDF)
治験相談窓口
治験、臨床試験、臨床研究について興味のある方、詳しく知りたい方、ご協力いただける方は薬剤部・治験相談窓口までご相談下さい。なお、診察の結果、治験などへの参加がふさわしくない場合や参加人数に達した場合などご希望にそえないこともございますので、予めご了承下さい。
関東労災病院 治験相談窓口 TEL: 044-411-3131(代)