指導医メッセージ

卒後臨床研修管理室長

鎌田 健太郎

当院の初期臨床研修基本理念は『患者さん中心の最善の医療を実施するために必要な基本的な態度を身につけ技能を習得し、協働を実践することを目指します』です。この理念には当院の理念である『地域のために、働く人のために、急性期医療、高度医療を提供する病院として最善を尽くします』のもと、当院で初期研修を行うことで医師としての土台を2年間でしっかりと築いて欲しいという私たちの思いを込めています。

どんなに優秀な医師であっても一人では最善の医療を実施することはできません。患者さんを中心として、家族、医師、看護師、メディカルスタッフ、病院職員、地域包括ケアシステム等がそれぞれの役割を果たし協働するチーム医療で初めて最善の医療が実施できます。初期研修医も、チームの一員として一緒に働いています。ですから、当院の初期研修医に望む姿勢として『患者家族の視点に立ち思いやりの心を持って接すること』『同じ目的を持ったチームメンバーに敬意をもってコミュニケーションをとること』『常に自分で最善を考え、研鑽し、行動すること』があります。この姿勢で医療に臨む研修医、一人ひとりが個性を発揮し、安心して研修が行える環境を整えることを卒後臨床研修管理室として第一に考えています。

チームというと、研修医の先輩、同期、後輩も大事なチームです。当院では勤勉で多様なメンバーがそろうように全国から研修医を募集し、採用ができています。良きライバルであり、かけがえのない仲間と、お互いを尊重し共に高めあう良いチームとなることが、臨床研修の充実につながると考えています。

神奈川県の中でも人口流入が多い川崎市中原区に位置する当院には多様性のある医療が求められ、日頃よく遭遇する疾患から高度な診療が要求される疾患まで対応しています。また、労災病院としての勤労者医療や地域医療も研修医のうちから経験できる環境です。是非、当院で頑張っている研修医、病院を見学に来てください。その姿をみて当院の理念、研修基本理念のもとでの初期研修を希望してほしいと心から願っています。お待ちしております。

ベスト指導医表彰

研修医が選ぶ「ベスト指導医賞」を以下の先生方が受賞されました!! ご受賞おめでとうございます☆

令和6年度

受賞者: 総合内科 副部長　佐藤 香菜子

ベスト指導医という大変光栄な賞に選んでいただきありがとうございます。より良い臨床研修教育を、と日々頑張っているスタッフを代表していただいたものと考えております。この場をお借りしプログラムに関わる皆様に感謝いたします。

多くの師と仰ぐ先生方、メディカルスタッフから教えていただいたことを思い出し、日々の業務に取り組んでまいりました。良い指導を受けた経験が、今の自分の指導に繋がっています。自分の声かけで臨床疑問が解決したり、コツをつかめたり、悩みが緩和されるといいなと思っています。

研修医の先生方の成長の一助となれたのであれば、これほど嬉しいことはありません。当院の臨床研修教育がより盛り上がるよう、初心を忘れずにこれからも一緒に成長していきたいと考えています。

受賞者: 救急集中治療科 副部長 大塚 智久

研修医の皆様に評価していただけたことを嬉しく思います。当科での研修を楽しんでいただけるように私自身も身の引き締まる思いです。当科は救急集中治療科部長の指導のもと『親切、丁寧、フレンドリー』な穏やかなICUを目指しています。いつでも気軽に質問でき、わからないことは一緒に調べて勉強します。初めてのICUで不安かと思いますが、『何をやればよいのかわからない』、『疎外感がある』、そんな思いをさせないように、いち早くICUチームの中に入っていただけるように心がけています。当科研修は、朝が早く、拘束時間も長いです。特に朝のカンファレンスでのプレゼンテーションは大変かもしれません。プレゼンテーションでは臓器別に事象を分解し、問題点を抽出、さらに解決のアプローチを考え、その日のTodo listを作成、実践していきます。思考を言語化することで、頭の中を整理し、さらに物事を分解し問題点を抽出することでICU独自のフレームワークやICU思考を学ぶことができます。1か月間という短い期間の研修です。でも楽しい時間が過ごせたらよいなと思います。当科スタッフ一同、ICU研修をお待ちしています。

受賞者: 循環器内科 吉竹 功央一

研修医の皆様、このような名誉のある賞に選んでいただきありがとうございます。

現在私は医師11年目が終わろうとしておりますが循環器で知らないことなど山ほどあり、失敗もたくさんします。一例失敗すると、次に生かすために人に聞き、調べ、考えます。結果たくさんの症例に触れることとなり、疾患や手技などの理解を深めることができます。失敗するためにたくさんの症例に出会ってください。いろんなことに首を突っ込んでみてください。研修医の期間が医者人生の中で一番それができると思います。指導医としてはその機会を与えてあげられるよう努力しようと思います。