咽頭は上・中・下の3つの部位に分けられ、各部位にがんができるとそれぞれ上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんという診断となります。扁桃腺や舌根は中咽頭に含まれます。
咽頭の周りには多くのリンパ節があるため、頸部(首)のリンパ節に転移しやすいという特徴があります。がんの発見時に頸部リンパ節への転移が見つかることも珍しくありません。
がんが声帯に発生した場合、症状として声がれが現れやすいため、比較的早期に発見されることもあります。しかし、がんが声帯にない場合は声の異常が出にくく、無症状のまま腫瘍が増大し、のみ込むときにひっかかる感じがあるや、呼吸が苦しかったり喘鳴と呼ばれるぜいぜいとした呼吸音があったりするなどの症状で発見される場合もあります。
喉頭にできるがんを喉頭がんといい、喉頭がんは頭頸部がんの1つです。がんができる場所によって、「声門がん」「声門上部がん」「声門下部がん」の3つに分けられています。この中で最も多いのは声門がんで、喉頭がんの半数以上を占めます。
声門がんは進行するまで転移しないことが知られています。声門上部がんと声門下部がんは周辺のリンパ液の流れが豊富なためリンパ節に転移しやすいという特徴があります。
喉頭がんは、がんができる場所によって最初にあらわれる症状が異なります。
1)声門がん
声を出すために必要な声帯にがんができるため、早い時期から声の異常である嗄声(させい:声がれ)という症状があらわれます。嗄声には、低いがらがら声、雑音が入ったざらざらした声、かたい声、息がもれるような声などがあります。がんが進行すると、嗄声もひどくなり、声門が狭くなると息苦しくなります。また、痰に血液が混じることもあります。早い時期から症状が出るため、早く発見されやすいがんです。
2)声門上部がん
のどに、いがらっぽさ、異物感や飲食物を飲み込んだときの痛みがあらわれます。がんが声帯にまで広がると嗄声が起こり、さらに進行すると息苦しくなります。はじめのうちは、のどの違和感など風邪のような症状であり気付くことが遅れるため、発見が遅くなりがちです。
3)声門下部がん
がんが進行するまで症状がないことが多く、進行すると嗄声や息苦しさといった症状があらわれます。進行するまで受診しないことが多いため、発見が遅くなりがちです。
・当院では耳鼻咽喉科で主に診療を行います。
・手術・放射線療法・化学療法を組み合わせた集学的治療を行っています。手術で再建が必要な症例では形成外科と、放射線療法を行う症例では放射線治療科との連携を図りながら、よりよい治療をめざしています。
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