虫歯や歯槽膿漏は口の中のばい菌(細菌)が原因です。小さな虫歯のうちは削って詰め物をしたり、軽い歯槽膿漏はブラッシングで進行を防ぐことができます。また、上記のような状況でも抜歯以外の治療手段があれば状況に応じて選択します。
しかし、虫歯や歯槽膿漏が進行すると細菌が体の中にどんどん侵入し、思わぬ腫れや痛み(炎症)を経験することがあります。嘘のような話ですが、この炎症のコントロールがうまくいかないと、炎症で喉や首が腫れて、息ができなくなったり、心臓や肺、脳にまで炎症が拡大したり、全身に菌が回って命を落とすような不幸なケースが今でもあるのです。
われわれ歯科医師はこのようなことを防ぐために、泣く泣く原因となっている歯を抜歯しているのです。本当は抜きたくないのです。でも、それが患者さんの健康に寄与していると判断して抜歯しているのです。本当です。
さて、少し具体的にわれわれの日常業務である【親知らず】の抜歯についてお話しさせていただきます。
親知らずは10代後半から20代前半ごろに親に知られることなく生えてくることがその由来だと言われており、正式には第三大臼歯や智歯という名前で呼ばれています。前歯から数えて8番目の、一番奥に生える歯です。顎に親知らずの生えるスペースがなくて傾いて生えていたり、歯茎に埋まっていたり、生える方向が通常と異なったりする個人差の多い歯です。先ほど少し触れましたが、様々な弊害があり、抜歯しておいた方がよいと判断されることが多い歯です。
親知らずに限った話ではありませんが、抜歯は歯の形態や位置により難易度が大きく変わります。歯茎を切ったり、骨や歯を削ったりする必要がある場合は当科のような口腔外科に紹介されることが多くなります。
当科では手術で体への負担が大きいと考えられる場合や、抜歯に恐怖心がある場合は静脈内鎮静法や全身麻酔などの麻酔を選択し、なるべく安楽に快適に抜歯ができるような体制を整えています。
また、何らかの持病(心臓病、糖尿病、透析など)がある場合には、主治医と連携を取り、必要な対策を行ったうえで、医療安全に配慮した抜歯や手術を心がけています。
一言で【抜歯】といっても、その適応や方法、対策はさまざまです。
まずは一度ご相談ください。
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