関東労災病院 形成外科医師より
「ほくろ」のことを医学用語では「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と言います。ほくろは、母斑細胞が増える良性のできもの(良性腫瘍)で、たくさん種類があり、見た目も様々です。
ほくろには、生まれつきのものや子供のときに生じるもの、大人になってから生じるものがあり、体中のあちこちにできます。
ほくろは初めのうちは小さく平らでも、少しずつ大きくなり盛り上がってくることがあります。
通常のほくろであれば治療はとくに必要ありませんが、
除去を希望される場合には手術またはレーザー治療で加療することができます。
手術(保険適用)はメスで切除して糸で縫い閉じる方法で、傷跡は1本の線になります。全体を取りきることができ、病理診断で確認することができますが、傷跡の長さはほくろの長径よりも長くなります。
一方、レーザー治療(自費診療)はレーザーで焼いたり削ったりして取る方法で、傷跡は除去した患部と同じ形の陥凹になります。小さいものであれば取りきれることもありますが、大きいものだと残って再発することがあります。また組織を焼き切ってしまうので病理診断を確認することはできません。
なお、ほくろと似たできものの中には悪性腫瘍があることもありますので、心配な症状があるときには診察・検査を受けるのが良いでしょう。急に大きくなった(長径6mm以上)、形がいびつだ、周囲との境界がはっきりしない、いろんな色が混じっている、出血したり形が崩れてきた、といった症状があるときには一度専門医の診察を受けてください。
肉眼ではできものの区別が難しいことがありますので、ダーモスコープという検査機器を使って観察する検査が診断の助けになります。ほくろと他の皮膚腫瘍との鑑別に役立つ検査ですが100%ではありませんので、最終的な診断は切除した組織の病理検査でおこないます。
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